バイオ業界における超精密加工

超精密加工の用途は、主に半導体分野と光学分野が挙げられます。

しかし現在では、バイオ業界においても超精密加工のニーズが高まっています。主にマイクロ流路の加工やフォトレジストに関して、研究開発が進んでいます。

ここでは、これからさらに研究開発が進むとされている、バイオ業界における超精密加工に関して解説いたします。

超精密加工とは?

まず、超精密加工という言葉の定義について。超精密加工とは、英語で「Ultra-Precision Machining」と呼ばれ、最大で1/1000 μmというスケールにおける加工精度を達成することができる加工のことを指します。

>>超精密加工とは? 定義と技術特徴について

1000分の1 マイクロメートル=1ナノメートルとなるため、超精密加工=ナノスケールの加工精度と捉えることができます。一般的に、「精密加工=マイクロスケール」なので、精密加工と比較して1段階高精度なのが超精密加工です。

>>精密加工と超精密加工の違いとは?

超精密加工の用途は、主に半導体分野と光学分野が挙げられます。特にマシニングセンタ等を用いた機械加工による超精密加工は、高精度レンズの製造や、光学レンズの金型を製作するために必要な技術です。

しかし現在では、バイオ業界においても超精密加工のニーズが高まっています。

バイオ業界における超精密加工とは?

バイオ業界における超精密加工としては、用途は大きく2つがあげられます。

マイクロ流路

1つ目が、マイクロ流路です。マイクロ流路は、バイオ業界や医療業界の研究開発において使用される、その名の通りマイクロレベルの溝で構成された流路です。製作方法は、基板へのエッチングや成形の他に、微細切削加工もあげられます。エッチングはどうしてもコストが高くなってしまうため、現状は成形や微細切削加工が多くなっています。また、成形であっても金型が必要となるため、いずれにしても微細切削加工技術はマイクロ流路の製造に必要不可欠といえます。

マイクロ流路の超精密加工に関する研究も多々ありますが、こちらでは単結晶フッ化カルシウムへの超精密切削加工によってマイクロ流路を製作し、タンパク質の分析を行うという研究があります。

フォトリソグラフィ

もう1つが、フォトリソグラフィです。こちらでは、厚膜フォトレジストに対して超精密切削加工を行うことで平坦化をしようとした実験が論文として紹介されています。

 

この他にも当社には、例えばバイオ業界向けの光学ミラーの製造や、マイクロレンズアレイをバイオ業界に応用したいというお問い合わせもあり、研究開発が活発に動いているという流れを肌で感じております。

 

バイオ業界向けの超精密加工事例のご紹介

当社では、光学業界や産業機器、自動車、医療、航空宇宙など、様々な分野の超精密加工に関するお問い合わせを日々いただいております。特に現在は、新型コロナウイルスの影響もあり、PCR検査関連の金型製造や、マイクロ流路の製造に関するお問い合わせを多数いただいています。

写真でお示しすることはできませんが、当社の超精密加工技術を用いた研究開発案件も多く、将来のバイオ業界の発展に貢献しているところです。

高精密加工・超精密加工は、超精密・ナノ加工センターにお任せください!

超精密・ナノ加工センター.comを運営する株式会社木村製作所では、超精密加工に特化した「ナノ加工研究所」にて、日本屈指の超精密加工を行っております。超精密レンズ金型・マイクロレンズアレイを中心とした加工実績も多数ございます。

また当社は、チタンなどの難削材加工も得意としており、超精密とまではいかないものの寸法精度±0.001 mmが求められるベアリングやシャフトなどの機械部品に対する高精密加工に対応しております。

さらに、お客様の過剰品質の設計を防止するために、あらゆる角度からVA/VE提案をいたします。ナノレベルはマイクロレベルとは異なるノウハウが必要とされますが、どちらにも対応することができる当社だからこそ、最適な品質設計をお客様に提案することができます。

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