精密加工と超精密加工の違いとは?

高精度加工を行うことができるのが、精密加工と超精密加工ですが、この2つの違いとはなんでしょうか。ここでは、精密加工と超精密加工の違いについて解説し、当社が得意とする「高精密加工」についても説明いたします。

精密金型カタログ|超精密ナノ加工センター.com

精密加工=マイクロスケールの加工精度

精密加工は、最大で1/1000 mmというスケールにおける加工精度を達成することができる加工のことを指します。1000分の1 ミリメートル=1マイクロメートルとなるため、精密加工=マイクロスケールの加工精度と捉えることができます。

また、高精密加工や微細加工と呼ばれる加工は、精密加工の中でも高精度にあたる10~1 マイクロメートルの加工精度が得られる加工です。

超精密加工=ナノスケールの加工精度

一方で超精密加工とは、最大で1/1000 μmというスケールにおける加工精度を達成することができる加工のことを指します。1000分の1 マイクロメートル=1ナノメートルとなるため、超精密加工=ナノスケールの加工精度と捉えることができます。

>>超精密加工とは? 定義と技術特徴について

 

しかし、この超精密加工の用途は限られており、主には半導体分野と光学分野に限られます。半導体分野では、半導体基板へのエッチング等の加工方法では10 nmスケールの加工を行っています。また光学分野では、レンズの表面粗さや形状誤差をナノレベルの精度で仕上げなければカメラやセンサーに影響が生じてしまいます。そのため、レンズ自体の精度はもちろんのこと、レンズ用の金型にもナノレベルの精度が求められており、超精密加工が必要となる分野になります。

高精密加工=寸法公差1μmの狭間マーケット

そして当社が注目するのが、寸法公差1μmである「高精密加工」です。自社で定義している言葉にはなりますが、具体的には以下の通りです。

精密加工 高精密加工 超精密加工
寸法公差 ±0.003mm ±0.001mm ±0.0005mm
面粗さ Ra 1.6~0.05 μm Ra 0.03 μm Ra < 0.01 μm
幾何公差 0.005 0.002 0.0005~0.001

精密加工と高精密加工では、寸法公差の許容範囲の差は2μmほどです。しかし、この差が非常に大きいというのが、お客様ならびに私たち現場が感じている点です。

1つだけ精度がいい部品を作るだけであれば、精密加工ができるレベルで問題ありません。ただし、精密部品を量産する場合には、この寸法公差の許容範囲の差2μmが大きく効いてきます。

寸法公差3μmでは、寸法公差1μmに収まらないものが不良品となってしまいます。そのため、いかに安定して寸法公差1μmの部品加工を行うことができるのか、ここには工作機械の種類はもちろんのことですが、それ以外にも様々なノウハウが詰まっているのです。

高精密加工を行うには、ナノレベルの超精密加工の設備環境が必須!

工作機械の母性原理に従うのであれば、「高精度な部品を加工するためには、その部品よりも高精度な分解能で加工を行うことができる」超精密加工用の工作機械が必要になります。

また、超精密工作機械を保有している加工サプライヤーは限られているため、工作機械から加工サプライヤーを選ぶことが高精密加工を実現するためのポイントの1つと言えます。

さらに高精密加工を量産体制で行うためには、安定して1マイクロメートル未満のスケールでの精度を出すことができる、ナノレベルの加工精度を生み出すことができる設備環境が必要になります。

高精密加工・超精密加工は、超精密・ナノ加工センターにお任せください!

超精密・ナノ加工センター.comを運営する株式会社木村製作所では、超精密加工に特化した「ナノ加工研究所」にて、日本屈指の超精密加工を行っております。超精密レンズ金型・マイクロレンズアレイを中心とした加工実績も多数ございます。

また当社は、チタンなどの難削材加工も得意としており、超精密とまではいかないものの寸法精度±0.001 mmが求められるベアリングやシャフトなどの機械部品に対する高精密加工に対応しております。

さらに、お客様の過剰品質の設計を防止するために、あらゆる角度からVA/VE提案をいたします。ナノレベルはマイクロレベルとは異なるノウハウが必要とされますが、どちらにも対応することができる当社だからこそ、最適な品質設計をお客様に提案することができます。

高精密加工・超精密加工にお困りの方は、超精密・ナノ加工センター.comまでお問い合わせください!